鳴り物の続き

先日、まさかの大雪で、途中で切り上げた鳴り物のお話。

 

今日はその続きです。

 

さて、前回と少し話がかぶりますが、SEIKOベルマチックが入荷致しました。

 

と、言ってもこれからメンテナンスですので、登場まではもう少しかかります。(これを最初に言わなあきませんね・・・申し訳ない・・・)

 

国産アンティーク時計の2大鳴り物時計と言えば、「シチズン アラーム」と「SEIKO ベルマチック」。

 

両者それぞれ結構なロングセラーとなり、実用性も高い機能ですからヒット商品だったんでしょうね。

 

アラーム自体はシチズンの方がかなり先行しており、セイコーは後発となります。

 

しかし、そこはセイコーさん。

 

今も昔もあまり出ていない自動巻のアラーム時計を開発してしまうのです。

 

通常、アラーム時計の場合、裏ぶたの内側に柱を取りつけ、そこをアームが叩く事によって音を出します。

 

よくコオロギの鳴き声と言うのはこの音であり、字で表すと「ジーーーーーーー」っていう感じです。(分かりにくくてごめんなさい・・・)

 

裏ぶたの柱を叩くわけですから、自動巻ではローターが邪魔になり叩けません。

 

というわけで、現在でも手巻きの物がほとんどなのです。

 

では、セイコーはどのように音を出しているのでしょうか?

 

答えはコチラ。

 

 

 

ムーブメントの・・・

 

 

 

この部分。

 

矢印の部分がアームで、その外に取りつけられているのが鐘の部分です。

 

ここを叩いて音を出すんですね。

 

構造が違いますから、音色も異なり、本物の鐘に近い音を出してくれます。

 

字で表すと、「りりりりりりりり」でしょうか。

 

柱型のアラームに比べて、音量は小さいのですが、上品な音です。

 

さて、この構造。

 

今では高級時計でたまに見るくらいで、有名な所では現行のジャガールクルトのメモBOXがこういう感じの構造だったと思います。

 

そう考えると、この時代、この構造で比較的買いやすい価格で発売していたセイコーさんには拍手を贈りたい気持ちで、たぶん今作ったら高いんだろうなぁ~とも思います。

 

実はアラーム音を動画で撮影したのですが、思いのほか音量が小さく失敗してしまいました・・・。

 

またメンテナンスが完了したら再挑戦しますね。

 

どうぞお楽しみに。

 

Mでした。