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今回はモバードミュージアムウオッチのお話です。
モバードは1881年創業のスイスのメーカーです。
スイスでも数少ない自社でクロノグラフを製造していたマニュファクチュールで、後にROLEXデイトナにも搭載された名機ZENITHエルプリメロも共同開発しています。
また、カレンダーウオッチの名作カレンドグラフはティファニーへとOEM供給されています。
このミュージアムウオッチもモバードを代表する時計の一つです。
1947年にアメリカの芸術家ネイサン・ジョージ・ホーウィットによりデザインされ、ニューヨーク近代美術館の永久コレクションに認定されています。
特徴的な12時の大きなドットは正午の太陽を表現しています。(初めてこの時計を見た時は暗闇の中の月かな?と思っていました。)
その時代のトレンドに合わせて大きくなったりスポーティーになったりモデルチェンジを繰り返し現在に至りますが、やはり個人的には初期のアクリル風防付きが好みです。
ガラスの方がシャープな印象ですが、アクリルになると少し可愛らしい印象になります。
このモデルにはレディースサイズと一回り大きなミディアムサイズがございますが、個人的な印象としてはレディースサイズの方が見かける機会は多いように思います。(多いと言ってもミディアムサイズとの比較ですので、そこまで多くはありません。)
ケースもメッキケースが2種類(金無垢もあったかもしれませんが・・・)とSSケースがございますが、こちらも個人的な印象ではSSケースの方が少ないように思います。
国内では現行モデルを見かける機会も少なくなったモバードですが、過去に生み出された名品はアンティーク時計において現在も評価の高いメーカーです。
漆黒の文字盤に浮かぶドットは個性的でありながら、ドレスウオッチならではの高級感もしっかりと纏っています。
現代ではアートウオッチも一つのジャンルとして確立されておりますが、やはり元祖的な存在はこのミュージアムウオッチにあるのではないでしょうか。
今も作り続けているモバード自身がそれを証明しているようにも思います。
それではまた次回。
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